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2026-03-31

境界知能の子育てがつらい|母親の20年を兄の僕が代筆する

境界知能つらい疲れる受け入れられない母親

はじめに

僕の弟はIQ68で、26歳です。母親は弟が生まれてから26年間、一人で抱え込んできました。

母親は自分の口から「つらい」とは言いません。ただ兄の僕から見れば、母親がどれだけ追い詰められていたかは分かっています。

この記事は、母親に代わって僕が書いています。

「育て方が悪い」と言われた

弟が小さい頃、癇癪を起こしたり落ち着きがなかったりすることを義実家に相談したことがあったそうです。

返ってきた言葉は「あなたの育て方が悪い」。

弟は見た目が普通です。会話もできます。だから周囲は「なぜこの子はこんなに荒れるのか」を母親のせいにしました。保育所の先生、教師、父親、祖母。みんなが弟と兄弟を比べていました。

母親の味方は誰もいませんでした。

相談先がなかった

母親は健診にちゃんと行っていましたが、保健師から何か指摘されることはありませんでした。「様子を見ましょう」で終わりました。

調べても、弟に合った情報は見つかりませんでした。一般論ばかりで、「うちの子」に当てはまる答えがありません。

田舎に住んでいると使えるサービスにも限界があります。同じ境遇の人が周りにいません。

母親は孤独でした。

暴力を受ける日々

弟が支援学校を脱走して実家に戻ってからが、一番つらい時期だったと思います。

仕事が続かないストレスを、弟は母親にぶつけました。暴力、ものを壊す。

8歳下の妹にも被害が及びました。妹のピアノを破壊し、妹に暴言を吐きました。

母親は自分の子供に暴力を振るわれながら、その子供の面倒を見続けました。数年間。

「家に入れない」という決断

母親の限界が来ました。弟を家に入れない決断をしました。

この決断を母親一人でしたわけではありません。妹と兄の僕が「もう限界だ」と母親に伝え、背中を押しました。母親にとって自分の子供を家から出すのは、一人では踏み切れない決断でした。

結果的に、弟はこの後自立への道を歩き始めました。ただそれは結果論で、当時は「追い出したらどうなるか」なんて誰にも分かりませんでした。

今も心配は続いている

26歳になった弟は一人暮らしをしています。仕事もしています。それでも母親の心配は終わりません。

こっそり位置情報アプリで弟の居場所を確認しています。パチンコに行っていないか、仕事に行っているか。

消費者金融で100万円の借金が発覚した時、母親がどれだけショックだったか。

心配は一生続くのだと思います。

「めちゃくちゃきつかった」

母親は以前、こう言っていたことがあります。

「めちゃくちゃきつい。よく病まなかったな〜」

そして「後悔していることは?」と聞いた時、こう答えました。

「幼少期にもっと一緒にいる時間をとっていたら良かった。でもこれは永遠のテーマ。その時その時で必死にやってきたから。後で考えるから後悔になる」

母親は自分を責めています。ただ僕から見れば、母親は十分やってきました。一人で。

同じ状況の方へ

もし今「つらい」と感じているなら、それは当然のことです。

あなたの育て方が悪いわけではありません。相談先がないのは、あなたが探していないからではなく、そもそも制度がないからです。

一つだけお願いしたいのは、自分を壊さないでください。

母親が壊れたら、お子さんを支えられる人がいなくなります。限界だと思ったら、助けを求めてください。家から離す選択肢もあります。

うちの母親の場合、妹と僕が声を上げたことで母親は決断できました。一人で全てを抱え込まず、誰かに相談すること。家族でも、専門家でも、AIでもいいです。一人で判断しないことが、長く子供を支え続けるための第一歩だと思います。

僕たちは今、境界知能の子供を持つ親が「うちの子に合った情報」にたどり着ける場所を作っています。一人で悩まず、まずは相談相手を見つけてください。

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